和食の真髄を求めて
オープンしてまもなく1年になる「錦虎木炭串焼専門店」。いくつも日本料理屋が並ぶ通りながら、とりわけ毎晩賑わっている。
賑わう最大の理由はずばり、料理長の腕前だろう。まだ年若い料理長は「やきとりの名門 秋吉」で串焼きを集中的に修業した後、寿司や刺身、揚げ物までもを会得するため各店を回り、果ては日本を食べ歩いて味覚を養った。和食の調理の精神に惚れ込み、自店オープン後もなお伝統的な調理法や流行の店について日々リサーチするなど、探究心は衰えるところを知らない。
行きつけにしたい店
メニューはけして多くないが、自ら市場に出向いてひとつひとつ徹底的に選び抜いた素材を使い、提供する。
たとえば海鮮類。台湾で養殖し日本へ輸出する業者を捕まえ、独自の入荷ルートを作った。「カマ焼き」(180元)は台湾で手に入るスズキの、その日最も良質なものを仕入れて焼く。「サバヒー(虱目魚)の腹身」(250元)は台南産、日本食材にとらわれず、本当においしいものを提供したいとの思いが表れている。
焼き物は、好き嫌いのある人のために肉と野菜を分けて出し、1皿2本で60~170元。鶏は地鶏、松坂豚の特級は手が出ないのでA級、しかしネギは市場価格20~30元のところを120元の宜蘭産三星葱に。基隆で有名な「天婦羅」を和風に仕立てた「ゴボウ天ぷら(さつま揚げ)」(110元)もオススメだ。
今回は紙面の写メ持参で、「生ビール」を1人1杯サービス。また料理長が愛してやまない日本酒「真澄」は大吟醸から各銘柄を、ドイツ人が日本でブルワリーを築いた「Baird Beer」も揃える。日常的に、こだわりの串焼きを味わう。ぜひ行きつけにしたい店がまた1つ増えた。
住所:大安区忠孝東路四段223巷69號
TEL:02-8773-0593
営業時間:18時~翌1時半(金・土は~2時半、ラストオーダー各1時間前)
席数:30席
予算:500~600元