筆談の落とし穴 vol.53~胸に秘めた「心中」!?

「総務のAさんはちょっと天然で人気だけど、あれ、本当は全部計算なんだ。山本さんにも教えてあげなくっちゃ。『A小姐心中有数』っと書き書き」

山本「なになに? 〝Aさんは心中が数ある〟だと? つまりAさんは何度も心中を図っているってことか…明るく見えて、そんな影がある人だったとは…」

 

「あれ、山本さんたら驚いて慌ててるや。Aさんの真の姿を知ってショックを受けてるのかな? 気をつけてもらえればいいけど…」

山本「普段そんな素振りは微塵も見せないのに、わからんもんだ。しかし心中を図った相手は誰なんだろう、食事でも誘って話を聞いてみようかな」

 

説明しよう!

 「心中」は中国語で「心の中、胸の」の意味である! 日本語も「しんちゅう」と読み「心中、お察しします」などと使うことがあるが「しんじゅう」と発音する場合は「複数の人間が一緒に自殺すること」、「打ち込んでいる仕事や組織と運命を共にすること」となる。なお今回の熟語「心中有数」は「物事をよく分かっている、心に思惑や打算がある」ということを意味する。

 会話中、王くんは総務のAさんという、おそらく女性が天然のフリをしていながらその実、すべて計算している悪知恵の働く人物だと伝えたかったのだが、山本さんはAさんに心中未遂の過去があると受け取ってしまった。

 山本さん!2人で食事に行ったりなんかしたら、それこそ手玉に取られて高いものを奢らされるだろう。それにあんまりAさんにデレデレしてると、王くんが呆れて言うことを聞かなくなるかもしれないぞ!

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