筆談の落とし穴 vol.92~「養壁虎」=「ヤモリを飼う」

「ネズミ対策にネコを飼う会社があるらしい。うちは蚊が多いからヤモリがほしいよ。『我想養壁虎』っと書き書き」

山本「ん? 壁の虎を養いたいって? …虎って受付の李さんのことか、そりゃ壁の虎じゃなくて壁の花って言うんだぞ、王くん」

山本「待てよ、もしかして李さんはああ見えて肉食タイプだって意味なのか? それは意外だけど李さんが聞いたら憤慨するぞ」

「山本さん、苦笑いしてるなあ。やっぱりヤモリを飼うなんて無茶だよね。あ、もしかして山本さんは爬虫類が苦手とか?」

説明しよう!

 「壁虎」は「ヤモリ」のことを指す中国語である!日本語では「守宮」や「家守」と表記するが、台湾でも「守宮」と書くこともある。「虎」の字を使うのは、動物の強さや素早さ、勇敢さを象徴するためで、また縁起のいい字とされる。ほかに「ナナフシ」は「竹虎」、ウツボは「海虎」と表記する。
 今回の会話で、王くんは何気ない雑談としてヤモリを飼いたいと振っただけなのだが、受付の李さんを揶揄したばかりか、実は肉食と暴露したものと受け取られてしまった。王くん!早く訂正しないと、山本さんは李さんに告げ口しようとしているぞ!そんなことになったらオフィス中の反感を買って、困った上司の山本さんしか付き合ってくれる人がいなくなってしまうかもしれない。早いとこ誤解を解きに行って、根も葉もない噂が広まるのを防いだ方がいいぞ!

 

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