現時点での事件に対する呼称は「2025年台北捷運無差別攻擊事件」
2025年12月19日17時半頃、台北駅地下街及び中山駅周辺の繁華街で、刃物や煙幕弾、火炎瓶を使用した無差別襲撃事件が発生した。 衛生福利部などの集計によると、死者3人・負傷11人に上り、うち2人は集中治療室で治療が続いている。台湾社会に大きな衝撃が広がった。
警察が特定した容疑者は、桃園市楊梅区出身で無職の張文(27)。永平工商餐飲科から国立虎尾科技大学情報工学科に合格。同級生の証言によると、成績優秀で、高校時代は人助けをする親切な人物だったと報じられている。 大学卒業後には空軍の志願兵として勤務するが、2022年に休暇中の飲酒運転が発覚し除隊処分。その後台中市内で警備員として勤めたが、近隣住民らと衝突し解雇されている。 また兵役招集に関し、住所変更未届の違反により2025年7月から指名手配されていた。
医療機関によると、被害者の死因はいずれも鋭利な刃物による穿刺傷に伴う出血性ショックが中心で、爆発による致命傷ではない
台大病院、馬偕病院、新光病院などが負傷者を受け入れ、緊急手術や集中治療を実施
衛生福利部は、負傷者のうち1人がHIV感染者であると公表したが、長期治療によりウイルス量は検出限界以下で、感染リスクは極めて低いと説明 必要に応じ72時間以内の予防投薬(PEP)相談を案内
単独犯行と認定。現時点で共犯は確認されていない
容疑者は少なくとも1年8カ月前から犯行を計画、事前の現地踏査、変装(5回)、凶器等の分散保管を行っていた
宿泊先や賃貸住居から多数の火炎瓶、ナイフ、マスク・防護具、タブレット端末などを押収
2台のタブレットから犯行計画の記録が見つかり、デジタル履歴・金流・人間関係の解析を継続
検察は遺体の解剖を予定し、動機解明を急ぐ
賴清德・総統は警政署を訪れ、全面的かつ広範な調査を指示。医療・心理ケアの長期支援体制整備を求めた
蔣萬安・台北市長は、台北駅地下街で犯行を阻止しようとして亡くなった男性の遺族に対し、少なくとも500万元の補償を表明。褒揚状の授与や忠烈祠への合祀申請、記念碑設置も検討
台北市警は1日1000人超の警力を投入し、駅・商業施設・大型イベントでの巡回と長銃携行警力の配置を強化
全台でクリスマス・カウントダウンなど年末年始行事の警戒水準を引き上げ、模倣犯抑止に注力
事件現場には献花やカードが相次ぎ、市民が犠牲者を悼んでいる
現場で避難誘導に当たった店舗スタッフや医師らの行動に称賛が集まった
一方、SNS上での模倣・脅迫的投稿への警戒も高まり、検警は厳正対処を表明
動機の最終解明(思想・個人的要因、計画の背景)
危険物の流通管理と駅・繁華街の安全対策の検証
被害者・遺族への長期支援、市民の心理ケア
※本稿は、警察・検察・医療機関・政府発表および主要報道を基に、2025年12月21日時点で判明している事実を整理したもの
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