筆談の落とし穴 vol.81~「三分鐘熱度」=「三日坊主」

「先週ジムに入会したばかりなのに、もう通えてない。ダメだな~山本さんに相談してみよう。『我做什麼都是三分鐘熱度』っと書き書き」

山本「なんだ、3分間で熱いってのはカップラーメンのことか? ああなるほど、お湯がほしいんだな。給湯器の使い方がわからんのか」

山本「ほら、お湯を沸かしてきてやったぞ。子どもじゃあるまいし、これくらい自分でできるようにならんといかんぞ。使い方を教えてやるか」

「えっ何この熱湯…まさか僕の甘ったれた根性を叩き直そうって? ウソウソごめんなさい、今日からジムに毎日通いますぅ~!」

説明しよう!

 「三分鐘熱度」は中国語で「三日坊主」という意味である! 3分間しか熱さを保てない、つまり飽きっぽいことを表す比喩表現だ。日本では、貧しさから出家した人が厳しい寺の戒律に耐えられず3日で逃げ出したことに由来するが、中国語では大幅に短い「3分間」としている点が興味深い。同義語としてほかに「三天打魚、兩天曬網(3日間は魚を捕り、2日は網を干す)」「半途而廢(途中でやめる)」「虎頭蛇尾(虎の頭に蛇の尾=尻すぼみになる)」といった言葉もある。
 この会話で王くんは、何をやっても長続きしない性格をどうしたらいいか山本さんに相談したかったのだが、山本さんは王くんがラーメンを食べるためのお湯をほしがっていると勘違いしたようだ。山本さん! 王くんも山本さんの行動をさらに勘違いして、拷問されると脅えているぞ。上司、もとい人生の先輩から熱いメッセージをしっかり伝えてあげよう!

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