筆談の落とし穴 vol.79~「放鴿子」=約束をすっぽかす

王「やっと気になってた子とデートできるって楽しみにしてたのに、約束の時間に来なかったんだ…。『她昨天放我鴿子』っと書き書き」

山本「なんだ、ハト? 彼女にペットのハトを逃がされたのか? よくわからんが落ち込んでるようだし、ウチのペットでも見せて和ませてやろう」

山本「ほら、これがウチの犬だぞ~カワイイだろ? 王くんも次は犬を飼ったらどうだ? いや待てよ、もしかしてハトは食用だったとか…?」

王「へえ、これが山本さんちの犬か~カワイイなあ。あ、もしかして僕が気落ちしてるから元気づけようとしてくれたのかな。いいとこあるじゃん」

説明しよう!

 「放鴿子」は中国語で「約束をすっぽかす」という比喩表現である! その昔、伝書鳩を使って手紙を送ると約束した人が、手紙を付け忘れハトだけ飛ばして寄こした、という話から生まれたと言われている。
 会話中、王くんは意中の子にデートをすっぽかされた悲しみを山本さんに伝えたかったのだが、中国語初級にも届かない山本さんには難しすぎたようだ。山本さんは王くんのペットを彼女が逃がした、もしくは夕食用のハトが逃げたなどととんでもない勘違いをしている。
 山本さん! 王くんはハトを飼っていないし、ましてや生きたハトを調理して食べようなんてこともない。飼い犬の写真は思いがけず王くんの心を癒したようだが、どうせ部下を気に掛けるならもっと話を聞いてあげたほうが良好な関係性を築けると思うぞ。それから中国語も少しは勉強しよう。

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