筆談の落とし穴 vol.103 ~「体に貼る」のは思いやり?~

山本「いや~、週末にゴルフをしたんだけど、その時に腰をやっちまったみたいで身体がツラいんだ。『湿布を体に貼ってくれ』っと書き書き

「『湿った布を思いやってくれ』って…一体どういうこと? 汗拭きシートで山本さんを拭いてあげたらいいのかな」

「まあいいや、とりあえずハイわかりました、汗拭きシートを買ってきますからちょっと待っててくださいね」

山本「お~王くん、早速湿布を取りに行ってくれたんだな! すぐ行動に移すとは、なかなか優秀な部下になったもんだ」

説明しよう!

 「体貼」は「思いやる、親切だ」という意味を持つ中国語表現で、他人に対して配慮した言動をする人を形容する言葉だ。類語に「貼心」があり、こちらは「心に寄り添うような温かさ」や「細やかな気遣い」を含んだ言い方となる。「体貼」が行動面、「貼心」が性格面に重点を置く点に違いがあると言える。ちなみに日本語の「湿布」は、中国語では「膏薬(gao1yao4)」や「貼布」などと呼ばれる。

 今回の筆談では、山本さんが週末のゴルフで痛めた腰に湿布を貼ってほしいと書いたつもりだったが、「体に貼る」という言葉を見た王くんは、「体貼」=「思いやってくれ」という意味に捉え、汗拭きシートで山本さんを気遣ってあげるべきと勘違いしてしまったようだ。 山本さん! 王くんの純粋な気遣いに感謝しつつ、湿布と膏薬の違いもこの機会にしっかり覚えてほしい。職場の信頼関係は、言葉の誤解を超えた「人間力」から生まれるのだから!

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