筆談の落とし穴 vol.84~「成敗」=「成功と失敗」

「なんとか契約が取れたぞ! 難しい案件の時こそ、クライアントの信頼を得ることが大事なんだよな。『工作態度決定了成敗』っと書き書き」

山本「相手の態度で懲らしめるか決めるだって? コイツ温厚そうに見えて意外とワイルドな性格なんだなあ。…実は怒ると人が変わったりして?」

山本「しかし成敗するだなんて正義感が強いのか、いやしかし暴力はいかん。待てよ、オレの態度次第では成敗してくれるわ! って脅しか?」

「いつにも増して熱い眼差しだな、僕が契約を取れたのがそんなにうれしいのかな。と思ったら後ずさりしていく…泣き顔を見られたくないとか?」

説明しよう!

 「成敗」は中国語で「成功と失敗、勝ち負け」という意味である! 「成」は成功、「敗」は失敗を指しており、日本語における悪事を働いた人間に罰を加えるといったこととはまったく異なる意味を表すのだ。
 会話中、王くんは真摯な態度が成功の鍵を握る、信頼を得てこそ難しい案件をゴールまで持っていくことができた、という充実感を持って山本さんに契約が取れたことを伝えたかったようだが、山本さんは彼の意外な一面を知って恐れおののいているのだった。山本さん! 王くんはスパルタ教育を恨みに思って、夜道で待ち伏せて襲い掛かろうなんて企んでいるわけじゃない。とはいえ、そんなに恐れるくらいなら、2人はいわゆる「昭和のおじさん」と「Z世代の若者」なんだから、もう少し優しく接してあげるといいかもしれない。

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