筆談の落とし穴 vol.61~誰が「丈夫」?

山本「昨日は辛いものを食べ過ぎて腹を壊しちまった。王くんも同じくらい食べたはずなのに、平気そうだ。胃腸が強いのかな。『腹丈夫だな』っとサラサラ」

「〝お腹の夫〟ってどういうこと? う~ん、もしかして生まれる前に決められた夫「指腹丈夫」のことかな? でもだからって一体僕に何の関係が…」

「もしかして、僕が誰かのフィアンセってこと!? うわ~まるで古代の中華ドラマみたい。…まさか山本さんの娘と結婚しろってこと!?」

山本「何やらソワソワしてるな。腹が強いと言われたのがそんなにうれしいのか? オレがこんなに苦しんでるのに、仕事を押し付けてやろうか」

説明しよう!

  「丈夫」は中国語で「夫」という意味である! 日本語の〝健康に恵まれているさま、しっかりしていて壊れにくいさま〟という意味は全くない。また現代はあまり見られないが、王くんの言うように生まれる前に決められた結婚のことを「指腹為婚」といい、「指腹丈夫」はその夫を指す。なお日本語の〝丈夫〟は、中国語で「壮健、堅実、強壮」などという。

 会話中、山本さんは辛いものをたくさん食べても腹も壊さずピンピンしている王くんを見て、彼の胃腸が丈夫だと感嘆した。しかし「腹」に「丈夫」を重ねたために、王くんは生まれる前に決められた結婚相手がいる、しかも山本さんが理屈をこねて自分の娘と結婚させようと企んでいるなどと誤解した。

 王くん! いくらなんでも山本さんが自分の娘をこんなボンクラ社員に紹介したりはしないだろう。それより自分の仕事に集中しないと、山本さんの仕事を押し付けられてしまうぞ!

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