筆談の落とし穴 vol.78~「房子」の家はどこだ?

「あれ? 山本さんが見てるのは物件の見取り図…家でも買うのかな? どれどれ、使い勝手のよさそうな家じゃないか『房子非常好』っと書き書き」

山本「〝房子が非常に好き〟だって? ウチの会社に〝房子〟なんて子いたっけ? なるほど、オレに仲を取り持ってほしいってわけね。よし来た!」

「なんだか戸惑ったような顔してたけど、あんまりいい物件じゃなかったのかな。山本さんって細かいところにこだわる人だからな~」

山本「かわいい部下の頼みだ、ここはひとつ一肌脱いで恋のキューピッドになってやろう。さて、房子って子は台湾人か日本人か、探しに行かねば!」

説明しよう!

 「房子」は中国語で「家、家屋」という意味である! 「房」自体に「家、家屋、部屋」という意味があり、後ろに付く「子」は名詞の接尾字として使われるもので意味は持たない。ちなみに日本語の〝房(ふさ)〟に当たる中国語は「穗、纓穗」などがある。
 会話中、王くんは山本さんの見取り図を見てその物件に対する自分の意見を伝えたかった。しかし山本さんは、王くんが「房子という名前のスタッフのことを好きだ」と誤解し、さらにその仲を取り持とうと意気込んでしまったのだからさあ大変。
 山本さん! 恐らく社内に房子さんというスタッフはいないから、探しに行っても無駄だ。そして王くん、山本さんが社内で房子さんを探しながら、そこらじゅうでキミの恋愛について触れ回るかもしれないぞ! 早めに誤解を解いておいたほうが身のためだ!

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