台北寺めぐり 【第1回】龍山寺・行天宮

龍山寺(ロンシャンスー)

100の神が集う ご利益の百貨店

 龍山寺は1738年、福建省の「安海龍山寺」から観世音菩薩を分霊して建立。度々の地震や台風で損害を受けるも、その都度再建・修復されてきた。
  正式名を「艋舺龍山寺」といい、艋舺とはこの一帯の旧名。駅出口からすぐ目の前とアクセスも抜群、門前の交差点から広がる華西街観光夜市と合わせ、外国人にとっても最も有名な観光地の1つとなっている。健康祈願や学業成就、恋愛成就、子宝、家内安全、商売繁盛までご利益も幅広く、地元の人も日々訪れる。

 龍山寺の神様は正殿に6柱、後殿に19柱が祀られています。門を入って正面に鎮座するのが観世音菩薩や文殊菩薩、普賢菩薩、韋駄天、伽藍護法、十八羅漢。後殿には学問を司る「大魁星君」、文章や学問、出世を管轄する「文昌帝君」、出世や昇進を象徴する「馬爺」、善悪と賞罰の判断を握る土地の守り神「城隍帝」、同じく土地神で幸福、金運、平安、豊作を祈願する「福徳正神」、海運、貿易業者は祈祷を欠かさない「水仙尊王」、四季の移り変わりを支配し大地や人々に恵みをもたらす「太陽星君」など。また恋愛成就で知られる「月老神君」、病気平癒の「華陀仙師」も。

 線香は1人1本まで無料。とにかく大きなお寺ですが、長い時間をかけてすべての神様に祈祷する人も少なくありません。

お土産用にかわいいお守りはいかが?

📍info
住:台北市萬華区廣州街211號
電:02-2302-5162
営:6時~22時
U: www.lungshan.org.tw
ACCESS MRT板南線「龍山寺」駅で下車、1番出口から公園を横切った北側向かい

行天宮(シンティエンゴン)

占い横丁も合わせて回ろう

 1943年、現在の迪化街エリアに創建した「行天堂」を起源とし、68年現在の場所に移転。福建省では道教と仏教や儒教の教えを折衷させた「福建道教」が台湾に持ち込まれ、さらに変化して「台湾道教」と呼ばれる独自の民族宗教に発展していったという。

 行天宮では儒教における5つの道徳法則「父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信」と、「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の8つの徳「五倫八徳」を宗旨としています。祀られているのは「五聖恩主」といって、受験などに際して参拝される後漢末期の将軍「関羽」に八仙の1人で財神の「呂洞賓」、家内安全を守る竃の神「張単」、天気を司る「王善」、中国史上、報国の英雄「岳飛」で、合わせて「五恩主」と呼ばれます。

 中でも関羽と岳飛は武将でありながら商売の神様として称えられ、事業家がこぞって参拝します。またこちらは厄払いも有名で、境内両サイドの順番待ち行列は撮影NGなので配慮しましょう。

 またこの近辺には占いのお店や屋台がたくさん出ていて、日本語OKのところも。合わせて今年の運を占ってみては?

「五恩主」へいっぺんにお参り

📍info
住:台北市中山区民權東路二段109號
電:02-2502-7924
営:4時~22時
U: www.ht.org.tw
ACCESS MRT中和新蘆線「行天宮」駅で下車、3番出口から北へ徒歩2分

👇お寺での参拝マナーはこちらの記事をチェックしてみてください❤

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