【アングラ台湾】独自のカルチャーを突き進む ディープな台湾特集③

商業を切り離した小さなハコ

4.Sunday Morning星期天早上(シンチーティエンザオシャン)

阿顕(アーシエン)と姵伶(ペイリン)夫妻が切り盛りする「Sunday Morning」は、阿顕が厳選した台湾茶と姵怜の作るカフェ飯が人気で、近隣住民や彼らの友人たちがよく訪れる。
この阿顕、実は台湾でも大人気のロックバンド「非人物種」のボーカル。
そんなわけでこの店も自然と音楽系、バンド系の人々が集まる。
5月の周年記念イベントでは、前述の「半路珈琲」メンバーでもある芃芃(ポンポン)と杰達(ジエダー)も参戦。
阿顕曰く「台湾では毎週のようにフェスがあるけど、大きすぎて商業的すぎる」とのこと。
小さなものもあったほうがいい、オルタナティブさを追求し、2人はバンド「ヘイ・マハガラ」としてモノローグと即興ノイズのパフォーマンスを行った。
ともあれ、お茶も食事もおいしい。
なおこの場所、朝から正午までは阿顕の友人による弁当店「吃吃便當」が営業、2つの店が1つの場所をシェアしている。

芃芃と杰達たちによる「嘿maha嘎喇(ヘイ・マハガラ)」

この阿顕、実は台湾でも大人気のロックバンド「非人物種」のボーカル。

店名はアメリカのカウンターカルチャーバンド「Velvet Underground」の名曲から

姵伶が日本留学中に食べたという「バターごはんと焼き野菜定食」、バターごはんは何と北海道のローカルフードだ

Sunday Morning星期天早上
(シンチーティエンザオシャン)
住:台北市文山區景福街12巷2號
電:0980-390-343
営:16時~23時(土日は14時~)
 FBsunteabar

瞬間を切り取り、後世に伝える写真の持つ力

5.Lightbox 撮影図書室(シャーイントゥーシューシー)

写真集や撮影関連の書籍のみを扱う図書館。
2016年にフォトグラファーの曹良賓(ツァオ・リャンビン)さんがNPOとして創立、昨年台北市政府の持ち物件を改装してリニューアルした。
蔵書数は3500冊、その多くが寄贈によるもので、芸術的、歴史的、社会的意義のある書籍のみが置かれる。
曹さんはかつて友人の撮影した写真に、その場にいたにも関わらず自分の目に映らなかったものを見たという。
写真はほんの短い瞬間を切り取り、残すことができる。
その経験から「写真を通じて多くのものに触れる体験をしてほしい」と話し、写真や撮影に関連するイベントも開催。
例えばアラーキーのモデルだった女性による告発を受けたトークイベント「#MeToo運動と現代撮影」、また今年は天安門事件から30年を記念し、座談会も行った。
利用は無料、ただし持参した本を読んだりPC作業などはNGで、純粋にここの蔵書を閲覧する目的のみに限られる。

曽さんを含む運営メンバー。中には写真を学ぶ学生もいる

改装と運営はドネーションで賄う。日本からも寄付があるのだとか

Lightbox 撮影図書室
(シャーイントゥーシューシー)
住:台北市大安区羅斯福路三段269巷19號
電:02-2367-8161
営:13時~20時(日・月曜休み)
www.lightboxlib.org
FBlightboxlib

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