香川県大使に認定
「土三寒六」は2006年6月、台湾初の讃岐うどん専門店として創業。「香川県讃岐うどん大使」に認定された唯一の店だ。
オーナーの樺島泰貴さんは祖父の代から続く家具屋の三男として生まれ、イタリアの大学で学んだ後、日本で商社に勤務した。「尊敬する祖父や父に近づきたい」という思いを抱えつつ、海外での起業を夢見ていた頃、香川の讃岐うどんに出会いそのおいしさに衝撃を受ける。もの作りが好きで、性に合っていると感じた樺島さんは、早速讃岐うどん作りの修行を開始。100軒以上を食べ歩き、研究を重ね、留学した台北で同店をオープンした。
元気になるうどん
「土三寒六」とは、うどんを打つ際の季節ごとの塩と水の加減を表したもの。同店では香川県産の小麦粉を使用し、讃岐うどんならではのコシやつるっとした滑らかさを出す塩分の配合を、季節により変えている。
瀬戸内のいりこをふんだんに使った朝仕込みの出汁を味わった後は、テーブルに備えたおろし金で生姜を加えてみよう。さらにおいしく、身体が温まる。
今回は「揚げだし豆腐」(通常80元)か「鶏天ぷら・小」(通常90元)のいずれかを1人1皿サービス。揚げたてをそのままいただくもよし、うどんと合わせるもよし。
「讃岐うどんは、豊かな食感を持つ小麦粉の芸術品。食べればホッとする、日本のソウルフード」と樺島さん。表面は柔らかく芯のある讃岐うどんは、日本の食文化を代表しながら他国の文化も吸収する柔軟性を持ち合わせる。伝統の味を追求しながら飽きさせず、新しいメニューが続々と生まれるのは、そんな讃岐うどんの特徴と樺島さんの情熱ならでは。秋深まる台北で、温もりをもらいに行こう。
住所
大安区敦化南路一段160巷42号
TEL
02-2775- 4611
営業時間
月~金 11時36分~14時36分、16時36分~21時(土日祝は通し営業)
席数
36席(カウンター12席)
予算
250元~