台湾東部の宜蘭縣で10月21日(日)16時50分頃に発生した特急列車「普悠瑪號」6432便による脱線事故で、運転士が事故の45分前から管理者へ動力システムの異常を訴えていたことがわかった。
事故前の状況に関し、運転士と台鐡側の証言が一致せず、検察当局らは通信記録を確認。記録によると運転士は16時5分から43分間に渡り鉄路管理局と通信、動力系統のトラブルで惰性走行状態にあることを報告していた。
運転士は16時16分、列車が大溪駅に到着した際、電力を供給するパンタグラフを再起動し、自動制御保護システム(ATP)は立ち上げなかった。事故の2分前の16時46分、管理員が運転士はATPを切り動力が戻ったことを管理員に報告している。
事故当時、列車は制限速度の時速75㌔を大幅に上回る130㌔超で走行。この事故で乗客18人が死亡、190人が重軽傷で病院に運ばれた。
(10月25日)