台東縣内のパイワン族集落でカタツムリなどの入ったキビ粽(ちまき)による集団食中毒が発生した件で、死者3名を含む被害者12名から採取した検体のうち11名のものから劇毒性の殺虫薬が高濃度で検出された。
殺虫薬は「フィプロニル」でゴキブリやシロアリなどの害虫駆除剤で、トウモロコシや稲に用いるもの。衛生福利部の調査で、キビ粽を手作りした高齢女性宅から使いかけのフィプロニルが発見された。しかし農業部によると、キビには同殺虫薬の使用は適しておらず、また使用したとしてもこれほど高濃度で残留することはあり得ないとして引き続き調査を進めている。
キビ粽はパイワン族の伝統食の一つで、制作した女性の通夜に訪れた人が食し被害が拡大した。
(9月24日)