台湾経済部によると、日本の商社「伊藤忠商事」は、台北の高層ビル「台北101」を運営する「頂新集団」が所有する同ビルの株式37.2%を196億元で購入。同ビルの筆頭株主となった。
また伊藤忠は中国の大手食品「康師傅控股有限公司」の持ち株17.8%を150億元で頂新集団に売却、伊藤忠と康師傅の10年に渡る提携関係に終止符が打たれる。国内メディアの報道によると、伊藤忠は前行政院長・林全の任期中から台北101への投資計画を進めており、さらに台湾政府が推進するグリーン電力化への投資も検討。
伊藤忠によると、同社は長年の不動産投資経験に基づき、康師傅の株式を新頂に売却することで台北101の不動産収益の安定化を図るという。業界関係者は、2014年に頂新が保有する台北金融大樓の株式をマレーシアの「IOI集団」に売却する件が頓挫し、大きく傾いた経営を立て直す機会になると話ている。
(2月28日)