台北市内の婦人科クリニックで昨年、子宮鏡手術中に器具の扱いを誤り女性が死亡する医療事故について、手術を担当した医師が、ポーランドで医学を学んだ後、台湾で国家試験を受け資格を取得した「波波医師」だったことがわかった件で、衛生福利部に規定の見直しを強く求める声が挙がっている。
台湾ではEU諸国の学歴を公式に認めているが、2004年にポーランドなど中東欧の国家がEUに加盟し、自動的にその範囲が広がった。また08年以降、台湾ではポーランドで医学を専攻しインターンシップの経験や医師免許の取得がないまま帰国し国家試験を受験、資格を取得し勤務する医師について問題視する声が相次ぎ、台湾大学医院では「資格/学歴に疑問点がある医学卒業生を採用しない」との方針を採っている。
また今年5月、歯科医師協会らは衛生福利部が推し進める過疎地域の医療改善計画について、歯科部門に対する疑念や矛盾により国内の医師ではなく「波波医師」向けのインターンプログラムと化していると指摘した。
(11月18日)