料理を美味しく見せるには! ズバリ食器の色にも関係があります。特に和食では、一種類ずつ小皿に盛るため、器の色や素材、大きさなど種類が豊富。また、季節によっても器を替える繊細さは、和食の特徴ともいえますね。
日本では昔から黒い器が伝統的に使われてきたのも特徴的です。お正月のおせちを詰めた重箱のように、黒はどんな料理にも合いますし、背景との明度差がついて、何より料理が映えるんです。黒塗りの器は重厚感と高級感があり、料理の色をまんべんなく引き立ててくれる効果もあります。最近は居酒屋やラーメン店などでもよく黒いお皿が使われているのを目にしますよね? やはり料理の色がひときわ映えて、ダントツに美味しそうに見せるというこの効果を狙ったものでしょう。
反対に、不味そうに見せてしまうのは鮮やかな青など。料理の色を濁らせてしまい、食欲を減退させる効果があります。青には副交感神経を刺激して興奮を沈め、食欲を抑える効果があるのでダイエット中の方には適しているかもしれませんが、そうでなければ避けた方がいいでしょう。ただし、染付など青の割合が少ないものは和食に合う場合もあります。
また照明も大切。白熱電球の下では料理の色が豊かに彩られて美味しく見えますが、蛍光灯の場合は料理が緑っぽくなり、赤が濁ってみえるので、不味そうになってしまうのです。
視覚から受け取る効果も考えて、器を選んでみてくださいね。