【今週もゴチになります】焼肉 三六苑 ―焼肉―

日本の町焼肉を再現

  こだわりの飲食店が立ち並ぶ信義安和エリアに昨年12月、蘆洲から日式焼肉「三六苑」が移転した。店の造りは日本の商店街にある個人経営の焼肉店そのもので、かつて家族で焼肉を食べに行った記憶が蘇る。
 オーナーのSARUさんは日本育ちの台湾人。日本で親しんでいた焼肉店のような店が台湾には少なく、見栄え重視で肉が二の次になっていると感じ、自ら納得できる店を開くに至った。
  肉のカットには機械を使わず、包丁で部位ごと丁寧にトリミング。こうして切り分けた厚切り肉を盛り付けた皿は、昨今の流行に反し〝映え〟ない。過剰な装飾を省き、一切れでも肉を多く、という思いが表れている。

とことん肉を楽しむ幸福

  自慢の肉メニューを一部紹介。「牛タン」(260元)は日本式の薄切り。片面を焼いてレモン汁にさっと浸せば、弾力のある歯応えと旨みが舌の上でとろける。続いて「カルビ」(410元)に「ハラミ」(420元)は脂と赤身のバランスも抜群、脂の旨みがしっかり感じられる。SARUさんによれば、人気8部位の「プレミアム盛り合わせ」(1988元)を注文し、好みの部位を追加するのがオススメとのこと。
 焼肉に欠かせないタレやキムチもすべて自家製。日本の味の再現にこだわり、キムチの発酵加減まで細かく調整する。
 焼肉は夜のみ営業だが、火・金曜のランチ限定で「ビーフカレー定食」(280元)もスタート。大ぶりの端切れ肉をふんだんに入れ、長時間炒めたタマネギの甘みとコクが常連客に好評だ。おいしさへの真摯なこだわりが、着実に支持を広げている。
 目指すのは、気取らず肉をたっぷり楽しむ〝日本の町焼肉〟。「お腹いっぱいになって、幸せな気持ちで帰ってほしい」と語るSARUさんの人柄がにじむ、家族や友人と気軽に通いたい一軒だ。

Info
住所 大安区通安街84號
TEL 02-8285-3836
営業時間 18時~23時(日曜休み)
FB 36YAKINIKU

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