日本発のスペイン料理
いかにも台湾らしい八德路の雑多な風景の中に、ポツンと佇むモダンな建物。コンクリート張りでシンプルな店構えの「PURO PUROP西班牙傳統海鮮料理餐廳」は、2014年にオープンした台北でも数少ない本格派のスペイン料理店だ。
「本格派」が意味するのは、日本におけるスペイン料理の巨匠、小西由企夫シェフが監修している点にある。単身スペインへ渡り各地の伝統料理をマスターした彼が創り出す本場の味、それが台北で堪能できるのだ。現在キッチンでは、オープン当初から小西氏の下で腕を磨いてきた台湾人シェフが腕を振るう。
家庭料理まで幅広く
マグロのスライスにみじん切の野菜が敷き詰められた「鮮魚のスパニッシュサラダ(670元)」で胃が目覚めたら、次はやはりタパスを。「キノコのアヒージョ」(410元)に「エビのアヒージョ」(590元)のようなシンプルな料理こそ、質の良い素材でなければ。「バスク風タラのスパイス蒸し」(870元)は強すぎない香料に癒され、食べ応え十分な一品だ。温かい家庭の食卓が目に浮かぶカスティーリャ地方の家庭料理「スペイン風ニンニクスープ」(310元)。熱々のスープにとろける半熟卵とフランスパン、生ハムが絶妙な風味をもたらしてくれる。カッペリーニを用いたスペイン料理の代表「フィデウア」(2人前1000元)は、特製ニンニクマヨネーズを加えて変化を楽しもう。オーストラリア産の牛テールをシェリー酒で8時間煮込んだ「牛テールのシェリー酒煮」(870元)の旨さは言うまでもない。
スペイン語で「純粋」、日本語で「達人」を意味する「PURO PURO」。素材の純粋な味を引き出す達人たちが、今宵も扉の向こうで待っている。
Info
住所 中山区八徳路二段265號
TEL 02-2778-4848
営業時間 17時半~22時(ラストオーダー21時)
席数 36席
予算 2000元~