小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」を原料としたサプリメントによる健康被害について、日本の厚生労働省は6月28日(金)、この件に関連する死亡事例が新たに76人増加したことを公表した。また6月30日時点で医療機関を受診した人は2221人にのぼり、うち492人が入院し治療を受けている。
日本腎臓協会の調査によると、同社製サプリメントを摂取した患者は「ファンコーニ症候群」を発症。腎臓の尿細管の機能不全により身体の機能維持に必要な物質が吸収されず、筋力低下や骨軟化などの症状が現れるもので、患者の多くは人工透析を受けている。
なお台湾消費者保護協会は6月27日(木)、同サプリを摂取後に体調を崩した台湾の消費者30名余りが集団訴訟を起こすことを発表。同社は問題が発覚した4月時点で、訪日し同製品を購入した海外の消費者への補償の意思を示していたが、返金に対応したのみ。台湾では2つの企業が同製品を輸入しており、体調不良を訴えた消費者は6月14日時点で68人となっている。
(7月3日)