中国の税関当局が3月1日(月)より台湾産パイナップルの輸入を禁止したことを受け、台湾全土でパイナップルの消費を促進する動きが高まっている。
中国海関総署は2月26日(金)「両岸農産物検査検疫協力協定」にて、台湾産パイナップルから過去複数回に渡り有害物質が検出されており、今回の決定に至ったことを通知。中国は台湾にとって最大の輸出先となっており、昨年の輸出量は96%にのぼり、台湾にとって大きなダメージとされる。
これを受け台湾農業委員会は台湾国内での消費を促し、5月には同じく中国からワインの輸出を禁じられたオーストラリアへのパイナップル輸出を取り付けた。また蔡英文総統もSNSなどを通じて日本をはじめほか地域へのPRをスタート。たちまち日本のネットユーザーから注目を集め、ネットショッピングサイトではトップ3に入るなど〝人気商品化〟している。
一方、検出された有害物質についての詳細な調査結果や報道がみられず、また中国でもパイナップルを生産していること、日本の沖縄産パイナップルの消費が減少するなどこうした状況を疑問視する声もみられる。
(3月3日)