台北地方検察署と海巡署の合同捜査班は4月9日(火)、中国にて偽造された日本の旧紙幣を密輸し転売していた容疑で、新北市鶯歌区に住む67歳の女の自宅を家宅捜索し、偽札や偽造債券などを押収、女と共犯1人の身柄を拘束したことを明らかにした。
偽造紙幣は1958年から86年までにほんで流通していた、聖徳太子の肖像が描かれた1万円札で、女の自宅からは2億2879万円分を押収。2012年に5億円分を中国から密輸し、アジア各国で1枚当たり約8000円で転売していた。顧客には「日本が敗戦時に国民党に渡した資金が流出したもの、まだ使用できる」と由来を騙っていた。
ほかにもドイツ・マルク建ての債券や100万㌦の米ドル紙幣3枚も見つかっており、いずれも偽造されたものとみられる。
なお2016年、桃園空港で日本人の男の荷物から同紙幣1億1900万円分が見つかったほか、翌17年には日本で同紙幣を持った台湾人が逮捕されており、捜査班は同一犯とみて追っていたという。
(4月10日)