展望階で本格蕎麦
料亭の味を提供する「和食えん」グループが新たにプロデュースする「菜な」が、微風信義店45階に今年6月オープンした。台北市内が一望できる店内では、日本人料理長が腕によりをかけた自家製そばと本格和食、そして日本酒がいただける。
同店自慢の二八そばは、良質な北海道産の小麦粉と石臼挽きそば粉、そして富士山の天然水で作られている。そばの香りと食感に目がない日本人なら、やはり冬でも「せいろ」(320元)は外せない。じっくり熟成させたかえしを煮干しと椎茸で取った基本出汁で割った辛汁。そこにそばをさっと浸けて一気にすすると、鼻腔をくすぐるそばの風味。
これからの寒い季節には、酒の肴に「鴨南蛮」(360元)をふうふう言いながらすするもよし、冷たいせいろを熱々のつけ汁に絡めて一気にかき込むもよし。どちらも寒い日にこそおいしさが増幅すること請け合いのメニューだ。
そばを待つ前に軽く一杯ひっかける「蕎麦前」。江戸時代から続くこの文化を、台北の夜景を眺めながらできるのもここだけ。月変わりで各地の日本酒が味わえる「利き酒三種」(680元/各60ml)は日本酒好きなら見逃せない。お酒に合わせたい定番の「板わさ」(280元)は、自家製かまぼこに阿里山産生わさびを添えてどうぞ。また「地鶏卵のだし巻き玉子」(250元)もいい卵に出汁が効いてうまい。
そばで迎える年越し
接待や家族団らんの特別な食事には、前菜・お造り・焼物・寿司・デザート、そして〆にそばが付く「蕎麦会席コース」(1800元/人)や、季節感を味わえる「十二月菜なコース」(2500元/人)がオススメ。ベビーチェアや広々とした個室があるので、子連れでもゆったり食事できるのもうれしい。
年越しにはやはり本格そばを食べて過ごすのが日本の習わし。この年末は「菜な」のそばを囲んで静かに新年を迎えよう。
Info
住所 信義区忠孝東路五段68號微風信義45階
TEL 02-2758-0777
営業時間 11時半~15時(ラストオーダー14時)、17時半~22時(ラストオーダー21時半)
席数 124席、個室5(4~18人)
予算 ランチ700元~、ディナー1000元~