台北市南港区の市有地に置かれたコンテナ内に、低所得者やホームレスなどが居住し、劣悪な環境による健康被害が報告された件で、南港区役所はコンテナの強制撤去及び住民の転居に着手していることがわかった。
財政局によるとコンテナが置かれている土地の8分の1は市と国が所有し、残りは私有地となっている。ここに十数個のコンテナを置き、50~70歳代の20人に1カ月当たり各3000元で貸し出している大家がいたとみられる。内部はわずか4.5坪の空間を区切って3人が居住し、内部の湿度や温度もさることながら、虫やカビが発生するなど居住空間としては劣悪な状態。居住者の1人が脚に感染症を訴え、区のソーシャルワーカーに助けを求めたことから発覚した。
なお王浩・市議会議員によると、財政局所有の土地で97カ所が違法に占用されており、うち3割が50年以上に及ぶという。中でも信義区が最も多く23カ所。さらにそのうち2カ所は80年以上占有されている。
(10月28日)