李ファミリーの withコロナライフレポート 第5回 ~日本隔離生活編~

台湾から日本へ帰国した場合は、14日間の待機期間(自主隔離)が必要だ。でも自宅で隔離できるので、費用的にも精神的にもかなりありがたい。

しかーし! 帰国者は、バス・電車・国内線飛行機の乗り継ぎを含む、すべての公共交通機関利用が禁じられている。うぅ、おわかり頂けるだろうか、北海道民のこの苦悩を! 台北―札幌の直行便は2020年4月から欠航したまま。つまり日本に到着しても、東京で宿を確保し、14日間待機した後でなければ北海道の自宅に帰れないのだ。

遠方でも陸続きでさえあれば、なんとか車で移動できないこともない(KIXから福岡まで20時間運転して帰ったというツワモノもいるらしい)。しかし島の住民である我らにはそのチョイスさえない。感染拡大を抑えるために必要な措置なのは重々承知だが、唯一の心の友、沖縄県民と涙の熱いハグを交わしたい気分だ。

成田空港から隔離場所への主な移動方法は
①家族・知人によるピックアップ
②ハイヤー(相場は都内23区まで2〜3万円)
③空港レンタカー乗り捨て

の3つ。

それにしても、一旦到着ロビーに出ると、 何の制限もなく自由に行動できて拍子抜けする。私達のようなフル装備は誰一人とおらず、まるで異邦人だ。みな警戒心もなさそうで、ギャップに戸惑ってしまう。興味津々で動き回るムスメにピリピリしながら、まずはレンタカーの受付に向かう。

レンタカーで走り出してやっと、緊張感から解放されルンルン気分に。そう、まず探したいのはコンビニ! わぁ、日本だ! いそいそとムスメのおにぎり、お菓子に飲み物などカゴいっぱいに調達して、つかの間のドライブを楽しんだ。

隔離先のホテルや長期滞在向けアパートを探すのは難しくない。キッチン・バスタブ付き、コンビニ徒歩圏内、家族3人の15日間滞在で、12~18万円くらいでそれなりに快適な住まいが見つかる。

そして日本での「自主隔離」はかなり自由度が高い。「日常最低限の外出」が認められ、マスク着用・適切な距離を保てばスーパーなどへの買い出しもOK。MySOSアプリによる毎日の待機チェックは次の4パターンで行われた。

①現在地確認(3~4回/日、通知がきたらアプリ内のボタンを押すだけ、正確にはわからないが5分くらい放置すると押せなくなる)
②AIによるビデオコール(1〜3回/日、30秒間、カメラの枠内に納まる)
③「人」のビデオコール(1回/日、子どもの体調など聞かれる、相手は見えない)
④健康状態報告(1回/日、11時頃。問題無にチェックを入れ送信)。

特記すべきは、オットには一度も「人」からのコールがなかったこと。どうやら外国人はAI対応のみらしい。時間帯は8時~20時で、通知に気づかなかったりミスコールしたりということもあったけど、特に問題なし。ただし買い出し中に現在地確認を指示された時は「早く戻りなさい!」という内容のメッセージが来た。しかしこれも帰宅してから確認ボタンを押せば「ご協力ありがとうございました」とお咎めなし。

以前は、自主隔離はあくまでも「要請」で、違反してもペナルティはなかったけれど、今は連絡が取れない人の名前・年齢が随時公表されている。10月現在、リストをみると違反者は日本人ばかり。自宅で隔離、外出OKと、自由度の高い条件なのだから、約束したことくらいは守りたいものだ。

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