今回から、各国の色彩文化や特徴についてご紹介していきましょう。初回は東南アジアの〝微笑みの国〟タイです。
タイは国民の95%が仏教徒と極めて信仰が深く、それが色彩文化にも色濃く反映されています。寺院は黄金に輝いており、タイでは黄色と緑色は仏教の色でもあります。
「何曜日生まれですか?」という会話が、タイではごく普通に交わされます。曜日によってシンボルカラーが決められており、月曜日は黄色、火曜はピンク、水曜は緑、木曜はオレンジ、金曜は青、土曜は紫、日曜は赤。赤ちゃんが生まれると、その生まれた曜日にちなんだ名前を付け、曜日ごとに異なる守護神を持つことになります。自分の生まれた曜日のシンボルカラーのファッショングッズを身に着けることで、運勢アップを見込んだりすることもあるとか。日曜日の赤は活動的、月曜の黄色は温和などそれぞれ特徴があり、曜日で性格を判断されたりもします。
タイは赤道に近いため鮮やかな色が映える地域でもあり、タクシーをはじめ銀行や店の看板などにも鮮やかな色が多く使われていて、街の賑やかさを演出しています。コンドミニアムやホテルのインテリアカラーに必ずどこかにゴールドが使われているのも、タイならではの配色です。
こんなご時世だからこそ色々な国に思いを馳せ、このコラムで各国の色使いをご紹介したいと思います。