新型コロナウイルスの流行、大気汚染など、昨年からは特に健康への不安が高まっています。今回は、健康と色との関係について書いてみたいと思います。
色には不思議な力があります。身に着ける洋服や下着、アクセサリーのほか、インテリアの色によっても体調に変化が起こるのをご存知でしょうか。
たとえば赤には、性別を問わず性腺の分泌を促進させる力があると言われます。昔の人は赤い褌や腹巻を着けて、生殖器の発達を促したとか。また交感神経を刺激し血圧を上昇させるため、低血圧の治療に活用されます。赤血球の増殖、消化液の分泌を促進し、食欲の増進や大脳の興奮が期待できるため、うつ病にも効果があるそうです。
緑は頭痛を和らげ、胃もたれを抑える色。森林や深緑をイメージさせるため、目の安息にも効果的。安定感や平常心を取り戻す効果があり、視覚からホルモンのコントロールタワーである大脳の下垂体に働きかけ、神経によって筋肉や皮膚などを生き生きさせます。さらに副甲状腺のホルモン分泌機能向上、病原菌や毒物を排除、肝臓を刺激して血圧を調整します。
そのほか、色彩学的に寒色であり沈静色である青は副交感神経系を刺激し、脈拍・呼吸・血圧・体温を下げる効果があり、高血圧や水ぶくれ、風疹、インフルエンザ、不眠に効果的。実際にこれらの症状を治療する薬には、青色が多く採用されています。生体の呼吸率を増大させます。精神状態を穏やかにし、心を落ち着かせます。
色は身体に大きく影響します。効果的に採り入れて、心も身体も健やかに保ちたいですね。